モノクロ写真をAIでカラー化する

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最近ディープランニング(深層学習)という言葉をよく聞くと思います。大量に蓄積したデータを元に、機械が自動的にデータから特徴を抽出してくれるディープニューラルネットワーク(Deep Neural Network )を用いた学習方法です。平たく言うと、入力したデータを元にマッチングしたデータを結果として出力してくれるのです。


実用例としては、以下のものがあげられます。


実用例1 : 画像・映像データ
画像データを元にマッチした人物を特定したり、信号機が青なのか赤なのか人なのか動物なのか自動運転の技術などにも利用されています。


実用例2: テキストデータ
SNSのトーク履歴やつぶやきのテキストデータ元にその人の思想、心理状態、職業などを特定します。


実用例3 : 数値データ
工場内の機械の温度や電圧、モーターの回転数などを計測して生産機械の状態の変化を計測して不良品の発生率を抑えたり、
株価、為替のデータを元に変動を予測したりします。


実用例4: 音声データ
自動翻訳や音声データの人物、心理状態を特定します。
特に1の画像・映像データを利用したディープラーニングは、学習に用いられる画像データが入手しやすいことから、近年最も発展が進んで、利用が進んでいる分野です。今回は早稲田大学理工学術院の研究室が公開しているディープランニングを利用して白黒の画像を自動的にカラーにするライブラリを利用してディープランニングを体験してみましょう。

ディープランニングを行う為のライブラリはさまざまあるのでが、本項では Torch(トーチ)というLua (ルア)というスクリプト言語が使われているライブラリを使って実行します。まずは、Git がインストールされていない場合は git をインストールします。

まずは、Git がインストールされていない場合は git をインストールします。
$ sudo apt -y install git

Torch ライブラリをダウンロードします。
$ git clone https://github.com/torch/distro.git ~/torch --recursive

ダウンロードした ~/torch に移動して、インストールスクリプト install-deps スクリプトを実行しますが、
Ubuntu 19.04 ではパッケージ名が変更されて依存関係が解消できない問題があるので修正してから実行します。
$ cd ~/torch
$ sed -i -e 's/python-software-properties/software-properties-common/g' install-deps
$ bash install-deps

インストールします。完了後に環境変数の設定を自動で行うメッセージが表示されるので yes と入力します。
$ ./install.sh
Do you want to automatically prepend the Torch install location
to PATH and LD_LIBRARY_PATH in your /home/taro/.bashrc? (yes/no)
[yes] >>> 
yes

環境変数の設定を読み込みます。
$ source ~/.bashrc
これでライブラリの準備が完了しました。

次に研究室が公開している siggraph2016_colorization をダウンロードします。

ホームディレクトリに移動します。
$ cd ~/
$ git clone https://github.com/satoshiiizuka/siggraph2016_colorization.git
$ cd siggraph2016_colorization/
色付けのモデルをダウンロードします。
$ ./download_model.sh
サンプルの白黒画像 ansel_colorado_1941.png があるので変換をかけます。
$ th colorize.lua ansel_colorado_1941.png out.png

画像を参照すると白黒画像がカラーに変換されていることが分かります。
$ eog ansel_colorado_1941.png
$ eog out.png

研究内容は以下で詳しく発表されているので参照してみて下さい。
http://iizuka.cs.tsukuba.ac.jp/projects/colorization/ja/

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