写真管理サーバ Lychee

デジカメ、スマフォで撮った写真、SDカードやHDDに保存したままで溜まり続けていくファイル。また家族同士で撮った写真をAirDropやLineで共有するのでは、同じファイルのコピーが増え続け、お互いのディスクを無駄に消費しているだけです。クラウドに上げるのも一つの方法ですが、無料の容量範囲の数十ギガだけでは、家族の思い出は収まりきれないし、容量オーバすると課金しなければいけなくなります。家の中に写真管理サーバを立ち上げておけば
、家族みんなで撮った写真をそこにアップロードして共有すれば無駄のディスクを消費せずに、みんなでいつでも過去の写真を振り返って楽しむことができます。

Lycheeは、Webアプリケーションの写真管理サーバで、インストールする上で必要なパッケージを以下のコマンドでインストールします。

$ sudo apt install php php-curl php-gd php-mysql libapache2-mod-php mariadb-server

Lycheeは、サイトデータの管理をMariaDBを使って行うので、事前にデータベースとデータベースにアクセスするユーザを作成します。

・MariaDB サーバにアクセスします。
$ sudo mysql
・Lychee のデータベースを作成 (lychee_db は任意のデータベース名を設定)
MariaDB [(none)]> CREATE DATABASE lychee_db;
・Lychee にアクセスするユーザとパスワードを設定 (lychee_user、lychee_password は任意の値を設定)
MariaDB [(none)]> CREATE USER 'lychee_user'@'localhost' IDENTIFIED BY 'lychee_password';
・Lychee のデータベースにアクセス出来るユーザを設定
MariaDB [(none)]> GRANT ALL PRIVILEGES ON lychee_db.* to lychee_user@'localhost';
・変更を保存して終了します。
MariaDB [(none)]> FLUSH PRIVILEGES;
MariaDB [(none)]> exit

Lycheeは、phpで書かれているのですが、デフォルトではアップロード可能なファイルサイズの上限が低いので、アップロード可能なファイルサイズの最大値とタイムアウト値を変更します。

$ sudo nano /etc/php/7.4/apache2/php.ini

max_execution_time = 120
post_max_size = 100M
upload_max_filesize = 100M
max_file_uploads = 100

変更後は［Ctl］キーを押しながら［O］キーを押し、［Enter］キーを押してファイルを保存し、［Ctrl］キーを押しながら［X］キーを押してエディタを閉じます。Apacheを再起動して設定を反映します。

$ sudo systemctl restart apache2

Lycheeをダウンロードして展開します。

・Lycheeをダウンロード(執筆時のバージョンは 3.1.6)
$ wget https://github.com/electerious/Lychee/archive/v3.1.6.tar.gz
・ダウンロードしたアーカイブを/var/www/html/lychee/ に展開
$ tar xvfz v3.1.6.tar.gz
$ sudo mv Lychee-3.1.6/ /var/www/html/lychee/
・/var/www/html/lychee/ 配下のオーナーとグループを変更して Apache がアクセスできるようにする。
$ sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html/lychee/
$ sudo chown 777 -R /var/www/html/lychee/data/ /var/www/html/lychee/uploads/

事前のセットアップが完了したのでhttp://UbutuのIPアドレス/lycheeにアクセスします。Lycheeのセットアップ画面が表示されるので、MariaDBに設定した、データベース名、ユーザ名、パスワードを入力して、「Connect」をクリックします。