WindowsアプリをLinuxでも動かしたい

Wine (ワイン)は、Linux 上で Windows アプリケーションを動作させるためのプログラムです。

このお気に入りのWindowsアプリがあるから、使っているPCを Windows から Linux に替えることが出来ないと思っている人は、一度Wineを使ってアプリをLinuxにインストールしてみませんか？なおLinux へのWindowsアプリのインストールは各アプリの使用許諾書を確認の上インストールして下さい。

Wine のインストールは以下のコマンドで行います。32/64ビット版が用意されているので、インストールしたいアプリの対応状況によってインストールします。

$ sudo apt -y install wine64
または、
$ sudo apt -y install wine32

Winetricks は、Windowsアプリ、フォント、ライブラリなどを追加でインストールしてくれるツールです。 Wine をインストールしただけでは文字化けしているので追加でフォントをインストールします。Ubuntu の公式パッケージもありますがバージョンが古いためフォントがうまくインストール出来ないので、最新のWinetricksを個別にインストールします。

Winetricksが利用するライブラリのインストール
$ sudo apt -y install cabextract
Winetricks のダウンロード
$ wget https://raw.githubusercontent.com/Winetricks/winetricks/master/src/winetricks
パーミションを変更して /usr/local/bin/ に移動させます。
$ chmod +x winetricks
$ sudo mv winetricks /usr/local/bin/
インストールしたのは、8/15バージョンです。
$ winetricks -V
20180815-next - sha256sum: 471c399684fc89391f05d4ab461f8ec502c8868e40266c14754de107ba461b0e
フォントのインストール
$ winetricks allfonts

※ 32ビット版では、アプリによって文字化けが解消しないものもあり。

Wine の設定は、winecfg で行います。設定はデフォルトのままで良いので設定は適宜行います。

$ winecfg

winecfg または winetricks を実行するとホームディレクトリに ~/.wine/ ディレクトリが作成され、 Wine の C ドライブは、~/.wine/drive_c/ になります。

$ ls ~/.wine/drive_c/
'Program Files'  'Program Files (x86)'   ProgramData   users   windows

オンラインソフトのダウンロードサイト Vector で人気のタイピング格闘ゲーム(zip 形式)をインストールしてみます。

$ unzip ozk1_6.zip 
$ mv Ozawa-Ken/ .wine/drive_c/Program\ Files/
$ wine .wine/drive_c/Program\ Files/Ozawa-Ken/Ozawa-Ken.exe

ファイルマネージャからexeファイルをダブルクリックして起動するためには
exe のアプリケーションの関連付けが必要です。デフォルトでexeはアーカイブマネージャが割当られているので、事前にdesktopファイルを用意します。

~/.local/share/applications/wine.desktop

[Desktop Entry]
Type=Application
Name=Wine Windows Program Loader
Name[ja]=Wine Windowsプログラムローダー
Exec=wine start /unix %f
MimeType=application/x-ms-dos-executable;application/x-msi;application/x-ms-shortcut;
Icon=wine
NoDisplay=true
StartupNotify=true

exeファイルを右クリックして「別のアプリケーションで開く」-> 「新しいアプリケーションを表示」より「Wine Windowsプログラムローダー」を選択すれば exe ファイルをダブルクリックすればWindowsアプリが起動するようになります。