OBS(Open Broadcaster Software) Studio(以下OBS)は、各種配信サイトに対応しているオープンソースのライブ配信ソフトです。ライブ配信のソフトは沢山ありますが、おそらくシェア1番のソフトで、普段みなさんが視聴しているYouTubeもOBSを使って配信されていると思います。また Linux版となると OBS くらいしか選択肢がありませんが、Windows, Mac ユーザが多くの解説記事を書いてくれているため、本読者であればライブ配信ならOBS1択でしょう。ライブ配信といえば、ゲーム配信、顔出しの情報配信、PCの画面配信、歌配信などが思い浮かびます。TVゲームなどのHDMI出力のゲーム機であれば、HDMIのデータをUSBに変換する数千円の「HDMIキャプチャーボード」という物を購入する必要がありますが、それ以外はPC備え付けのカメラがあれば、大半のライブ配信がこのソフト1つで行えます。対応サイトもYouTube Live、Twitch、ニコニコ生放送など主要配信サイトに対応しています。しかしいきなり YouTuber になるのは気が引けます。今回は、ビジネスにも使える Zoom との連携方法を紹介したいと思います。
Zoom を使用する時に、カメラの映像、ブラウザー、ドキュメントの画面を配信して会議をしていると思います。カメラの映像、資料の画面と切り替えながらZoomを使用しいると思いますが、しかしOBSを使えば資料の中に、カメラ映像を埋め込んだようなテレビ番組でいうワイプのような映像を Zoom で配信できます。
OBS Studio のインストールは以下のコマンドで行います。
$ sudo apt install obs-studio ffmpeg v4l2loopback-dkms
・v4l2loopback-dkms はOBSの仮想カメラプラグインで、このパッケージをインストールすると画面右下に「仮想カメラ開始」ボタンが追加されます。
インストール後、「アクティビティ」画面で「OBS」と検索し、表示されたアイコンをクリックして起動します。左下の「ソース」の+ボタンより「映像キャプチャデバイス」を追加してカメラの映像を取り込み、サイズと表示位置を調整します。その後資料となる画面や画像を取り込みます。表示の階層は↑↓ボタンで調整します。準備が出来たら画面右下の「仮想カメラ開始」ボタンをクリックします。次に Zoom の設定画面を開き「ビデオ」設定の「カメラ」で「OBS Virtual Camera」を選択します。Zoom の画面では鏡に写った画面のように左右逆転して表示されますが、受信相手には正しく表示されています。