多くのファイル名を特定の形式に変更したい場合、ファイルマネージャを開いて一つ一つのファイルを個別にクリックし変更を加え、次のファイルと変更するか、mv コマンドで history を参照しながら1つ1つ変更しますが、非常に面倒な作業です。本稿でもファイル名を変更するスクリプトを紹介していますが、Linux 初心者にはたった1回の為にスクリプトを書くのは敷居が高いかもしれません。
FileRenamer は、複数のファイルまたはフォルダの名前を一括して変更することができるツールです。FileRenamer は単に正規表現を使ってファイル名を変更するだけではなく、以下のようにさまざまな変更オプションが用意されています。特筆すべき点として、名前、拡張子毎に変更オプションを同じように設定でき、さらにリネーム後のファイル名を、項目設定する毎にダイナミックに確認できることです。
変更可能な項目
・名前
・拡張子
- マスク
- 検索と置換
- 挿入
- テキストを削除する
- 追加
- 切り捨て
- リライト
- 書き込み
・属性
- アクセス時間
- 変更時間
ダウンロードは、https://www.sttmedia.com/filerenamer-download より行います。Ubuntu であれば Ubuntu版をダウンロードします。zip で圧縮されているので、解凍して以下のコマンドよりインストールします。
$ unzip FileRenamerDeb64.zip
$ sudo dpkg -i filerenamer_21.10.12-1_amd64.deb
インストール後、「アクティビティ」画面で「filerename」と検索し、表示されたアイコンをクリックして起動します。ウィンドウ左下の「全てのファイル」か「フォルダを検索」よりリネームするファイルを選択します。メニューの「設定」->「番号付加」ではファイル名順に番号を付加することができます。「初期値」で開始番号、「インクリメント」では増加数、「0埋め付き固定長」では桁数をそろえることができます。画像は、ファイル名の文字列 file を picture に変更して、先頭に P_ 末尾に 3桁の連番を付加する _%num% を追加してみました。オプションの値を変更する毎にプレビューの値が変わるので、ダイナミックに変更後の値を確認できるので意図しないファイル名に変更されるのを防げます。
なお FileRenamer は、Windows、Mac OS 版も用意されているので気に入ればマルチプラットフォームで利用してみては如何でしょうか?